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無財の七施

 無財の七施とは、雑宝蔵経(ぞうほうぞうきょう)というお釈迦様と弟子たちの時代から西暦2世紀カニシカ王が終る頃までの物語121話が書かれた経典の中に伝わる話に出てくる言葉です。七施は「しちせ」とも宗教によっては「ななせ」とも読みます。

 菩薩は六波羅蜜を実践実行しなければいけないとされていますが、その第一が布施です。布施には①財施 お金や衣食などの物資を必要となる人に与えること、②法施 教えを説いて聞かせること、③無畏施 恐怖や不安、脅え慄きなどを取り除いて安心させることの三つがあります。

 ちなみに布施とは、ボロボロの衣をまとった修行者を見て、使い古しの布を施したのが始まりとも言われているそうです。

 しかし、財力や智慧がないとお布施ができないのでしょうか。財はなくても他人様への施しはできるのだという教えが無財の七施なのです。

 その七つは、
 1.眼施(慈眼施)   優しい眼差し
 2.和顔施(和顔悦色施)笑顔
 3.言辞施(愛語施)  愛情のこもった言葉
 4.身施(捨身施)   自分の身体を使い奉仕する
 5.心施(心慮施)   思いやり
 6.床座施       席を譲る
 7.房舎施       家に泊める
です。

 眼施、和顔施、言辞施、心施であれば、毎日の生活の中で実行することができそうですね。身施は、お年寄りに段差で手をお貸しする、荷物を持つお手伝をする、あるいはボランティアなんかもあるでしょうか。床座施はバスや電車の中でできますね。房舎施は今の世の中ちょっと難しいなとは感じますが、例えば、海外の青年へのホームステイの提供なんていうものもあるかもしれません。

 日々のさりげない、「ありがとう」「おかげさま」の気持ち。新型コロナウィルスで緊急事態宣言の出ている中、無財の七施で少しでもみんなの心が和らげば素敵だなと思います。